はじめに
「自閉症」という言葉を聞いたことはあっても、実際にはどのような特徴があるのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
現在は「自閉症スペクトラム症(ASD)」と呼ばれ、一人ひとり異なる特性を持っています。決して育て方や愛情不足が原因ではなく、生まれつきの脳の特性によるものです。
今回は、自閉症(ASD)の特徴や接し方、保護者や保育者ができる支援についてわかりやすく解説します。
自閉症(ASD)とは?
自閉症スペクトラム症(ASD)は、発達障害のひとつです。
主な特徴として、
- コミュニケーションが苦手
- 対人関係の築き方に特徴がある
- 強いこだわりがある
- 感覚が敏感または鈍感
などがあります。
「スペクトラム」とは「連続体」という意味で、症状や程度は人によって大きく異なります。
自閉症の主な特徴
① コミュニケーションが苦手
相手の気持ちを読み取ることや、言葉の裏の意味を理解することが難しい場合があります。
例えば、
- 冗談が通じにくい
- 曖昧な表現が理解しづらい
- 会話のキャッチボールが苦手
といった様子が見られることがあります。
② こだわりが強い
決まったルールや順番を大切にする傾向があります。
例えば、
- 毎日同じ道を通りたい
- おもちゃを同じ並び方にしたい
- 急な予定変更が苦手
などがあります。
こだわりは本人にとって安心につながることもあります。
③ 感覚の特性がある
音や光、においなどに敏感な子もいます。
- 掃除機の音が苦手
- タグの付いた服を嫌がる
- 人混みで疲れやすい
反対に痛みや暑さに気づきにくい場合もあります。
④ 対人関係が苦手
友だちと遊びたい気持ちはあっても、関わり方がわからないことがあります。
- 一人遊びを好む
- 目を合わせるのが苦手
- 集団行動が難しい
などの特徴が見られることがあります。
幼児期によく見られるサイン
以下のような様子が続く場合は、専門機関への相談を検討してもよいでしょう。
- 名前を呼んでも振り向かない
- 指差しが少ない
- 言葉の発達がゆっくり
- ごっこ遊びが少ない
- 強いこだわりがある
- 癇癪が激しい
ただし、これらが見られるからといって必ず自閉症とは限りません。
保護者や保育者ができる関わり方
① わかりやすく伝える
長い説明よりも短く具体的な言葉で伝えましょう。
×「ちゃんと片付けてね」
〇「ブロックを箱に入れよう」
② 見通しを持たせる
予定を事前に知らせることで安心できます。
- 絵カード
- スケジュール表
- タイマー
などを活用すると効果的です。
③ できたことを褒める
苦手なことよりも、できたことに注目しましょう。
小さな成功体験の積み重ねが自信につながります。
④ 無理に合わせようとしない
周囲に合わせることばかり求めると、本人に大きなストレスがかかります。
その子らしさを認めながら支援することが大切です。
自閉症の子どもの強み
自閉症は苦手な部分だけでなく、優れた力を持っていることもあります。
- 記憶力が高い
- 集中力がある
- 興味のあることを深く追求できる
- 正直で誠実
特性を理解し、得意なことを伸ばしていくことが大切です。
まとめ
自閉症(ASD)は、生まれつきの脳の特性による発達障害です。
一人ひとり特徴は異なり、同じ診断名でも困りごとはさまざまです。
大切なのは「できないこと」ばかりを見るのではなく、その子の特性を理解し、安心して過ごせる環境を整えることです。
周囲の理解と適切な支援があれば、子どもたちは自分らしく成長していくことができます。
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