10月は、どんぐりや落ち葉、木の実など、秋ならではの自然に親しめる季節です。
保育園でも、秋の歌を歌ったり、音楽に合わせて体を動かしたり、楽器を使って音を楽しんだりする活動を取り入れてみませんか?
音楽遊びは、音を聞いて体を動かす楽しさや、自分なりに表現する喜びを味わえる活動です。
今回は、10月の保育におすすめの音楽遊びについて、導入の声かけ・年齢別の遊び方・活動のねらい・保育士の援助のポイントを紹介します。
明日の保育ですぐに取り入れられるアイデアもまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
1.10月に音楽遊びを取り入れるねらい
10月の音楽遊びでは、秋の自然や行事に親しみながら、歌やリズム、音の違いを楽しめるようにします。
主なねらいは次のとおりです。
- 秋の歌や音楽に親しみ、季節を感じる。
- 音楽に合わせて体を動かす楽しさを味わう。
- リズムや音の強弱、速さの違いに気づく。
- 保育者や友だちと一緒に遊ぶ楽しさを感じる。
- 自分なりの動きや表現を楽しむ。
- 身近な素材や楽器から音が生まれる面白さを知る。
年齢や発達によって楽しみ方は異なります。上手に歌ったり、リズムに合わせて踊ったりすることだけを目標にせず、音に気づく、体を揺らす、手をたたくといった姿も大切にしましょう。
2.音楽遊びを盛り上げる導入の方法
音楽遊びを始めるときは、いきなり曲を流すのではなく、子どもたちが「何が始まるのかな?」と興味を持てるような導入を工夫してみましょう。
導入アイデア① 秋の自然を話題にする
どんぐりや落ち葉など、秋に見られるものをきっかけにします。
保育士の声かけ例
「お散歩でどんぐりを見つけたお友だちはいるかな?」
「どんぐりが転がったら、どんな音がすると思う?」
「今日は、どんぐりになってコロコロ転がってみよう!」
子どもたちの経験を音楽遊びにつなげることで、活動への期待が高まります。
導入アイデア② 音当てクイズをする
鈴やタンバリン、カスタネットなどを、子どもたちに見えないところで鳴らしてみます。
保育士の声かけ例
「今、何か音が聞こえたね。どんな音だったかな?」
「チリンチリンって聞こえたね。何の楽器かな?」
「今度はみんなで鳴らしてみよう!」
音の違いに耳を傾けることで、聞くことへの興味を育みます。乳児クラスでは、音源を隠して当てることにこだわらず、保育者が目の前で音を鳴らして楽しむ方法でも十分です。
導入アイデア③ 保育士が動物やおばけに変身する
10月らしい動物やハロウィンをテーマにした導入もおすすめです。
保育士の声かけ例
「森の中から、何かがやってきたよ!」
「トコトコ歩いているのは誰かな?」
「今度はおばけに変身してみよう!」
保育士が動きを大きく見せたり、声の高さを変えたりすると、子どもたちもイメージを膨らませやすくなります。
3.10月におすすめの音楽遊びアイデア5選
① どんぐりコロコロリズム遊び
対象年齢:1〜5歳児
どんぐりが転がる様子をイメージしながら、音楽に合わせて体を動かします。
【遊び方】
- 保育士が「どんぐりころころ」の歌を歌う。
- 子どもたちは、どんぐりになりきって体を左右に揺らす。
- 床に座り、手を使って転がる動きを表現する。
- 慣れてきたら、立って歩いたり、しゃがんだりして動きを広げる。
保育のポイント
歌に合わせて動くことが難しい子には、保育士が隣で一緒に体を揺らしたり、手をたたいたりして楽しめるようにします。
床に寝転がる活動をする場合は、周囲との距離を十分に取りましょう。
② まつぼっくりの手拍子遊び
対象年齢:1〜3歳児
秋の歌「まつぼっくり」を使って、手拍子や体の動きを楽しみます。
【遊び方】
- 保育士が歌いながら、手拍子を見せる。
- 子どもたちも真似をして手をたたく。
- 慣れてきたら、膝をたたく、手を上に伸ばすなど動きを加える。
- 歌の速さを少し変えながら、違いを楽しむ。
保育のポイント
最初から複雑な振り付けを取り入れる必要はありません。保育士の動きを真似することや、歌に合わせて体を動かすことを楽しめるようにしましょう。
③ 落ち葉になってひらひらダンス
対象年齢:2〜5歳児
落ち葉が風に舞う様子を、体全体で表現する遊びです。
【遊び方】
- 保育士が「葉っぱが風に吹かれているよ」と声をかける。
- 音楽が流れたら、両手を広げてひらひら動く。
- 音楽がゆっくりになったら、ゆっくり動く。
- 音楽が止まったら、その場でピタッと止まる。
保育のポイント
音楽の速さや停止に合わせて動くことで、音をよく聞く経験につながります。
4・5歳児では、「強い風が吹いたらどうなるかな?」「小さな葉っぱだったら?」と問いかけ、子どもたち自身が動きを考える活動へ発展させてもよいでしょう。
④ 手作り楽器で秋の音楽会
対象年齢:2〜5歳児
身近な素材を使い、音を鳴らす楽しさを味わいます。
【用意するもの】
- 空のペットボトル
- マラカス用の中身
- テープ
- シール
【遊び方】
- 保育士が手作り楽器を紹介する。
- 振ったり、軽く動かしたりして音を聞く。
- 音楽に合わせて楽器を鳴らす。
- 音楽が止まったら楽器も止める。
保育のポイント
中に入れる素材や量によって音が変わることに気づけるようにします。
乳幼児が扱う楽器は、誤飲や破損の危険がないようにしましょう。小さな木の実やビーズなどを使う場合は、子どもが取り出せないよう確実に封をし、保育者が安全を確認してください。手作り楽器を使わず、園にある安全な楽器を活用する方法もおすすめです。
⑤ ハロウィンのおばけリズム遊び
対象年齢:2〜5歳児
おばけや魔女になりきって、音楽に合わせた動きを楽しみます。
【遊び方】
- 「今日はみんなでおばけに変身!」と声をかける。
- 音楽に合わせて、ゆっくり歩いたり、手をひらひら動かしたりする。
- 音楽が止まったら、おばけのポーズで静止する。
- 慣れてきたら、かぼちゃやコウモリなど、さまざまなものに変身する。
保育のポイント
おばけを怖がる子どももいるため、無理に参加させず、見て楽しむことも認めましょう。怖い雰囲気よりも、楽しく変身できる雰囲気づくりを大切にします。
4.年齢別!10月の音楽遊びのポイント
0歳児
- 保育者の歌声や優しい音を聞く。
- 音楽に合わせて体を揺らす。
- 保育者と一緒に手をたたく。
- わらべうたやふれあい遊びを楽しむ。
0歳児は、音や声に気づき、心地よさを感じることを大切にします。表情や視線、手足の動きなど、小さな反応も受け止めましょう。
1歳児
- 秋の歌に親しむ。
- 保育者の動きを真似する。
- 手拍子や簡単な振り付けを楽しむ。
- 鈴などの楽器に触れる。
繰り返しのある歌や簡単な動きを取り入れると、子どもたちが安心して参加しやすくなります。
2歳児
- 音楽に合わせて歩く、止まるなどの動きを楽しむ。
- 動物や自然のものになりきる。
- 手作り楽器で音を鳴らす。
- 保育者や友だちと一緒にリズムを楽しむ。
自分で動きを選びたい気持ちも出てくる時期です。決まった動きだけでなく、自由に表現する時間も設けましょう。
3歳児
- 音楽の速さに合わせて動く。
- 音が止まったら静止する遊びを楽しむ。
- 秋の歌を歌いながら体を動かす。
- 友だちと一緒に簡単なリズム遊びをする。
ルールのある遊びを少しずつ取り入れながら、できた喜びを共有します。
4歳児
- 音の強弱や速さの違いを感じる。
- 音楽に合わせて自分なりに表現する。
- 楽器を使ってリズムを楽しむ。
- 友だちと動きを考えてみる。
「小さな音ならどう動く?」「風が強くなったら?」など、イメージを広げる問いかけをしてみましょう。
5歳児
- 音楽の変化を聞き分けて動く。
- 友だちとリズムを合わせる。
- 簡単な合奏や音楽表現に取り組む。
- 自分たちで動きや振り付けを考える。
子どもたちのアイデアを取り入れると、主体的に活動する姿につながります。発表会の練習に偏らず、自由に音を楽しむ機会も大切にしましょう。
5.音楽遊びを行うときの保育士の援助
音楽遊びでは、子どもたちが安心して参加できる環境づくりが重要です。
無理に参加させない
音楽を聞いているだけの子や、少し離れた場所から見ている子もいます。無理に輪の中へ誘うのではなく、自分のタイミングで参加できるようにしましょう。
子どもの表現を認める
「先生と同じように動けたね」だけでなく、「面白い動きだね」「そんな表現もあるんだね」と、子ども自身の工夫や発想を認めます。
活動時間や音量を調整する
子どもの集中力や疲れに合わせて、短時間で楽しめるようにします。大きな音が苦手な子もいるため、音量や楽器の使い方にも配慮しましょう。
安全面を確認する
楽器や小物の破損、誤飲、転倒などに注意し、活動場所を整えます。走る活動では十分なスペースを確保し、子ども同士がぶつからないように見守りましょう。
6.まとめ
10月の音楽遊びは、秋の自然やハロウィンなど、季節のイメージを取り入れることで、子どもたちの興味を引き出しやすくなります。
どんぐりになりきるリズム遊び、落ち葉のダンス、手作り楽器の音楽会など、特別な道具がなくても楽しめる活動はたくさんあります。
大切なのは、全員が同じ動きをすることではなく、子どもたちが音を聞き、自分なりに表現することを楽しめるようにすることです。
ぜひ、子どもたちの発達や興味に合わせて、10月ならではの音楽遊びを取り入れてみてください。

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