10月になると、少しずつ秋らしい気候になり、戸外で過ごしやすい日が増えてきます。
1歳児の子どもたちは、歩く・走る・登るなど、身体を動かすことを楽しむ姿が増える一方で、「自分でやりたい」という気持ちも強くなってくる時期です。
また、どんぐりや落ち葉、木の実など、身近な自然に興味を持ち始める子どもも増えてきます。
10月は、子どもたちの「やってみたい」「触ってみたい」という気持ちを大切にしながら、秋の自然や友だちとの関わりを楽しめる保育を取り入れていきましょう。
この記事では、2026年度・1歳児10月の月案について、ねらい・内容・環境構成・保育者の援助・家庭との連携などをまとめています。
1歳児10月の保育のポイント
10月は、気温が落ち着き、戸外活動を取り入れやすい季節です。
散歩や園庭遊びを通して、落ち葉やどんぐり、虫、風など、秋ならではの自然に触れる機会を増やしていきましょう。
1歳児は同じ「1歳児」でも発達の差が大きいため、歩行が安定している子、まだ歩行に不安がある子など、一人ひとりの発達に合わせた活動設定が大切です。
また、「自分でやりたい」という気持ちが強くなる時期でもあります。
着替えや靴の脱ぎ履き、食事、片付けなど、すべてを一人でできるようにするのではなく、自分でやってみようとする姿を認めることを大切にします。
1歳児10月の月案「ねらい」
生命の保持
- 気温や体調に合わせて衣服を調整し、健康に過ごす。
- 戸外で十分に身体を動かし、心地よく過ごす。
- 一人ひとりの生活リズムを大切にし、安心して生活する。
- 手洗いや着替えなど、清潔にする心地よさを感じる。
情緒の安定
- 保育者に気持ちを受け止めてもらい、安心して自分の思いを表現する。
- 「自分でやりたい」という気持ちを大切にしながら生活する。
- 保育者との信頼関係の中で、好きな遊びを十分に楽しむ。
- 一人ひとりの気持ちやペースに合わせて、ゆったりと過ごす。
教育
- 秋の自然に触れ、色や形、感触などを楽しむ。
- 戸外で歩いたり走ったりしながら、身体を動かす楽しさを味わう。
- 保育者や友だちと一緒に遊ぶ楽しさを感じる。
- 簡単な言葉や仕草で自分の気持ちを伝えようとする。
- 身の回りのことに興味を持ち、自分でやってみようとする。
- 音楽に合わせて身体を動かしたり、歌や手遊びを楽しんだりする。
- 秋の自然物を使った製作に興味を持つ。
1歳児10月の月案「養護」
生命の保持
内容
- 朝夕と日中の気温差に配慮し、快適に過ごせるようにする。
- 戸外活動後は水分補給や休息を十分にとる。
- 一人ひとりの食欲や睡眠、排泄などの状態を把握する。
- 手洗いや衣服の着脱など、清潔に過ごす習慣を少しずつ身につける。
保育者の援助
「暑くなったね」「汗をかいたから着替えようね」など、子どもに分かりやすく伝えながら衣服を調整する。
活動量が多い子どもは疲れが出ていないか様子を確認し、必要に応じて休息できるようにする。
情緒の安定
内容
- 保育者に気持ちを受け止めてもらい、安心して過ごす。
- 自分の思いを表情や仕草、言葉などで表現する。
- 「自分でやりたい」という気持ちを十分に経験する。
保育者の援助
子どもが「イヤ」「自分で」などと意思表示したときには、すぐに否定せず、
「自分でやってみたいんだね」
「靴を履いてみようか」
など、気持ちを受け止めながら必要な部分だけ援助する。
1歳児10月の月案「健康」
ねらい
- 戸外で身体を十分に動かして遊ぶ。
- 歩く、走る、登るなど、さまざまな身体の動きを楽しむ。
- 健康的な生活リズムを整える。
内容
- 園庭や公園で自由に歩いたり走ったりする。
- ボール遊びや追いかけっこを楽しむ。
- 遊具に興味を持ち、保育者に見守られながら挑戦する。
- 食事や着替えなど、身の回りのことを自分でやってみる。
環境構成
- 安全に身体を動かせるスペースを確保する。
- 子どもの発達に合わせて遊具や玩具を準備する。
- 戸外活動の前後に水分補給や休息ができるようにする。
1歳児10月の月案「人間関係」
ねらい
- 保育者や友だちと一緒に遊ぶことを楽しむ。
- 友だちの存在に興味を持つ。
- 自分の思いを表現しようとする。
内容
- 友だちと同じ場所で好きな遊びを楽しむ。
- 保育者と一緒に簡単なごっこ遊びをする。
- 友だちの遊びを真似して楽しむ。
- 玩具の貸し借りなどを経験する。
保育者の援助
1歳児はまだ自分の思いを言葉で十分に伝えられないため、玩具の取り合いなども起こりやすくなります。
「使いたかったんだね」
「○○ちゃんが使っているね」
「終わったら貸してもらおうね」
など、子どもの気持ちを代弁しながら、少しずつ友だちとの関わり方を知らせていきます。
1歳児10月の月案「環境」
ねらい
- 秋の自然に興味を持つ。
- 身近な自然物を見たり触ったりして楽しむ。
- 身近な環境に興味を持ち、自分から探索する。
内容
- 落ち葉を拾う。
- どんぐりや木の実を見つける。
- 秋の虫を観察する。
- 風や葉の音などを楽しむ。
- 散歩をしながら秋の自然を探す。
保育者の援助
「赤い葉っぱだね」
「どんぐりあったね」
「カサカサ音がするね」
など、子どもの発見に言葉を添えます。
自然物を扱う際には、誤飲やケガにつながるものがないか事前に確認し、安全に楽しめるようにします。
1歳児10月の月案「言葉」
ねらい
- 保育者との簡単な言葉のやり取りを楽しむ。
- 自分の気持ちや要求を言葉や仕草で伝えようとする。
- 身近なものの名前を知る。
内容
- 「ちょうだい」「どうぞ」などの簡単なやり取りを楽しむ。
- 「あった」「ない」などの言葉を使う。
- 保育者や友だちの名前を呼ぶ。
- 絵本や手遊びを楽しむ。
- 秋の自然物の名前に興味を持つ。
保育者の援助
子どもが「どんぐ」「あか」など、短い言葉で伝えたときには、
「どんぐり、見つけたね」
「赤い葉っぱだね」
と、子どもの言葉を受け止めながら自然に言葉を広げていきます。
1歳児10月の月案「表現」
ねらい
- 音楽や歌に合わせて身体を動かすことを楽しむ。
- 秋の自然物を使った遊びや製作を楽しむ。
- 自分なりの方法で表現することを楽しむ。
内容
- どんぐりや落ち葉を使った製作をする。
- 絵の具やクレヨンに触れる。
- 音楽に合わせて身体を動かす。
- 手遊びや歌を楽しむ。
- 秋の歌や絵本に親しむ。
1歳児10月の月案「食育」
ねらい
- 秋の旬の食材に興味を持つ。
- 食事を楽しみながら、よく噛んで食べようとする。
- スプーンなどを使って自分で食べようとする。
内容
- 秋の食材を使った給食を味わう。
- 「おいしいね」と保育者と食事を楽しむ。
- 自分でスプーンを持って食べようとする。
- 食事の前後に手を拭く。
保育者の援助
自分で食べようとする姿を大切にしながら、必要に応じて介助します。
「自分で食べられたね」
「おいしいね」
など、食べることへの意欲につながる声かけを行います。
1歳児10月の月案「環境構成」
10月は、室内と戸外の両方で子どもが好きな遊びを選べる環境を整えていきます。
戸外
- 落ち葉やどんぐりなどを見つけられる散歩コースを設定する。
- 安全に歩いたり走ったりできる場所を確保する。
- ボールや砂遊びなど、身体を動かせる玩具を準備する。
室内
- 絵本コーナーを作る。
- 秋の自然をテーマにした絵本を用意する。
- ごっこ遊びができるスペースを作る。
- 子どもが自分で取り出せる玩具を用意する。
- 製作に使える安全な素材を準備する。
1歳児10月の月案「予想される子どもの姿」
- 戸外に出ると喜んで歩き回る。
- 走ることを楽しむ。
- 落ち葉やどんぐりを見つけて拾う。
- 見つけたものを保育者に見せようとする。
- 友だちの遊びを真似する。
- 同じ玩具を使いたがり、取り合いになる。
- 「イヤ」「これ」など、自分の思いを言葉や仕草で表現する。
- 衣服や靴などを自分でやろうとする。
- 歌や音楽に合わせて身体を動かす。
- 秋の自然物に興味を示す。
1歳児10月の月案「保育者の援助・配慮」
- 子どもが自分でやろうとする気持ちを尊重する。
- できない部分だけを援助し、できたことを十分に認める。
- 子どもの言葉や仕草から気持ちをくみ取る。
- 友だちとのトラブルでは、双方の気持ちを受け止める。
- 秋の自然に触れる機会を意識して作る。
- 戸外活動では一人ひとりの体力や発達に合わせて活動量を調整する。
- 気温差に注意し、衣服や活動内容を調整する。
- 子どもが興味を持ったことを遊びにつなげていく。
- 安全確認を行いながら、子どもが自由に探索できる環境を整える。
1歳児10月の月案「家庭との連携」
10月は朝夕と日中の気温差が大きくなってくるため、衣服の調整がしやすいよう家庭と連携していきます。
家庭へのお願い
- 気温に合わせて調整できる衣服を用意してもらう。
- 靴のサイズや状態を確認してもらう。
- 睡眠や食欲など、家庭での体調の変化を共有してもらう。
- 戸外活動が増えることを伝える。
- 「自分でやりたい」という姿が増えていることを共有する。
園と家庭で子どもの成長を共有しながら、一人ひとりの「やってみたい」という気持ちを大切にしていきます。
1歳児10月の月案「健康・安全」
10月は戸外活動が増える時期ですが、秋は気温差も大きくなります。
子どもの体調を確認しながら活動内容を調整しましょう。
配慮したいこと
- 登園時の健康状態を確認する。
- 活動中の疲れや体調の変化を確認する。
- 汗をかいた場合は着替える。
- 水分補給をこまめに行う。
- 戸外活動前に危険物がないか確認する。
- 落ち葉や木の実などの誤飲に注意する。
- 遊具や園庭の安全点検を行う。
- 散歩時には交通安全に十分配慮する。
1歳児10月におすすめの遊び
秋の自然探し
散歩をしながら、
「どんぐりあるかな?」
「赤い葉っぱはどこかな?」
と自然探しを楽しみます。
落ち葉遊び
落ち葉を集めたり、触ったり、踏んだときの音を楽しんだりします。
どんぐりコロコロ遊び
段ボールや牛乳パックなどを利用して、どんぐりが転がるコースを作るのもおすすめです。
※どんぐりなどの小さな自然物は誤飲に十分注意し、必ず保育者が見守りながら行います。
ふれあい遊び
保育者とのふれあい遊びを通して、安心感や楽しさを味わいます。
音楽・リズム遊び
秋の歌や親しみのある音楽に合わせて、歩いたり、止まったり、身体を揺らしたりして遊びます。
1歳児10月の製作アイデア
10月は秋をテーマにした製作がおすすめです。
- どんぐり製作
- きのこ製作
- 落ち葉製作
- りんご製作
- ぶどう製作
- さつまいも製作
- ハロウィン製作
- ちぎり絵の秋の木
- スタンプ遊び
- 指スタンプで秋の葉っぱ
1歳児の場合は、完成度よりも「触る・握る・貼る・押す」といった感触を楽しむことを大切にしましょう。
1歳児10月の月案まとめ
10月は、戸外活動を楽しみやすく、秋の自然にたくさん触れられる季節です。
1歳児は身体の動きが活発になるだけでなく、「自分でやりたい」という気持ちも少しずつ強くなってきます。
そのため、
「自分でやってみたい」
という気持ちを大切にしながら、必要な部分だけを保育者が援助していくことがポイントです。
また、友だちへの興味も少しずつ広がっていきます。
玩具の取り合いなどのトラブルも増えてきますが、それも友だちとの関わりを学ぶ大切な経験です。
「貸してほしかったね」
「使いたかったね」
と子どもの気持ちを受け止めながら、保育者が仲立ちしていきましょう。
秋の自然をたっぷり楽しみながら、一人ひとりの成長を見つけられる10月にしていきたいですね。


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